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技術情報TECHNICAL DATA


           目  次

サムネイル 1.W(ワット)数を決定
サムネイル
 2.ワット密度(W/cm²)を算出
サムネイル 3.温度グラフの解説
サムネイル 4.温度分布の解説
サムネイル 5.温度コントロールの解説
サムネイル 6.シートヒーターの寿命


W(ワット)数を決定


ヒーターが必要になりましたらまず最初にやって頂きたいことがあります。
それは面積(cm²)、電圧(V)、電力(W)を出していただくことです。
今回その電力(W)の出し方を解説していきます。


所要電力(昇温時) P(kW)=(P₁+P₂/2+P₃)×安全率(※)

①被加熱物を所要温度まで上昇させるのに必要な電力
   P₁(kW)=比熱(J/g・K)×質量(kg)×上昇温度(K)/加熱時間(s)

② 被加熱物からの熱損失
   P₂(kW)=熱損失係数(kW/m²)×表面積(m²)

③ 被加熱物の融解または蒸発に必要な電力
   P₃(kW)=融解熱または気化熱(J/g)×質量(kg)/加熱時間(s)


(※)安全率とは別名「余裕率」とも言われ、電源電圧の降下率、ヒータの製作容量誤差、熱量計算時の計算誤差などを表す。
   それらを加味して、当社は安全率を1.2倍程度としています。

ワット密度(W/cm²)を算出


ヒーターをいざ選定するときに安全性を確認して頂く必要があります。
その基準の1つが適正「ワット密度」を算出して頂くことです。
手順が3つあります。
図
①ヒーター取り付け概略位置を決め、ヒーター面積(cm²)を計算
②ヒーターの消費電力(W)を確認
③ ①.②より、ヒーター単位面積あたりのワット数=ワット密度(W/cm²)を算出

  アルミ箔ヒーターとシリコンラバーヒーターのワット密度の計算式を下記に記載しました。


ワット密度(W/cm²)=消費電力(W)÷ ヒーター面積(cm²)

もし消費電力(W)がご不明でしたら上項目の【W(ワット)数を決定】で計算して下さい。

アルミ箔ヒーターの目安として 0.2(W/cm²)以下が望ましいです。(※)
シリコンラバーヒーターの目安として 0.6(W/cm²)以下が望ましいです。(※)
(※)お客様の使用環境や使用温度によって適正ワット密度は変わりますのでご注意下さい。




温度グラフの解説


アルミ箔ヒーターとシリコンラバーヒーターのワット密度の安全裏付けが下記温度グラフです。(※)
(※)下記グラフは一測定例であり保証値ではありません。

左図アルミ箔ヒーターの温度上昇試験結果グラフ。右図シリコンラバーヒーターの温度上昇試験結果グラフです
温度グラフ  温度グラフ

上図よりワット密度の上限目安を
アルミ箔ヒーターでは耐熱温度が120℃のためワット密度は0.2(W/cm²)以下に
シリコンラバーヒーターでは耐熱温度が200℃のためワット密度は0.6(W/cm²)以下に
設定しています。

(※注意点※)
上図は周囲温度からの温度上昇値です。
使用環境によって適正ワット密度をお選び下さい。


温度分布の解説


一般的なシートヒーターの温度は
中央部が高く、周辺が低くなる傾向があります。
また発熱線の配線部は非配線部よりも高くなります。

当社がサーモグラフィで撮影した資料がありますのでご紹介します。


構造

【測定条件】


・アルミ箔ヒーターをプラスチック板に貼り付ける
プラスチック板の表面温度を測定(※)
・水平放置
・ワット密度:0.1(W/cm²)
・実験試料サイズ:300 × 300mm




(※)実験に使うプラスチック板は熱伝導性が悪いため今回の実験には最適です。





アルミ箔1層構造の場合の測定結果


サーモグラフィ  

上図をご覧頂くと、中央部のほうがより赤くなっていることが分かります。
また発熱線付近がより赤くなっていて、温度が高いことがわかります。
こちらが一般的なヒーターの場合です。


しかしながら
「より均一に温度分布されたヒーターが特別に欲しい!」
というお客様の要望があり、アルミ箔を2層構造にし対応しました。
その効果を下記サーモグラフィの資料でご確認下さい。


アルミ箔2層構造の場合の効果


サーモグラフィ

アルミ箔を2層構造にすることにより、全体的に熱がより均一になりました。


【検証結果】

アルミ箔ヒーターをプラスチック板のような熱伝導の良くないものに貼り付ける場合は
アルミ箔を二層構造にすることにより温度分布が均一化される。

このように、ヒーターにとって熱分布の悪い環境であっても日々改善実験を行い、お客様により良い製品を提供できるよう励んでおります。




温度コントロールの解説


ヒーターには自己温度制御がなく、周囲環境によって到達温度が変わるため必ず温度制御する必要があります

当社で昇温測定した資料がありますのでご紹介します。

【測定条件】
・使用製品:シリコンラバーヒーター
・サイズ:300×300mm
・SUS板【 t 1mm】貼付け(SUS板とはステンレス板の略語です)
・空中放置
ワット密度:0.1W/cm²

温度グラフ
上図のシリコンラバーヒーターの昇温測定結果より
周囲温度が約20℃の時、表面温度が約70℃で落ち着き、上昇温度が約50℃という測定結果ということが分かります。
しかし仮に、周囲温度が40℃の場合、上昇温度は50℃のため表面温度が90℃になることが推定されます。

【結果】
周囲温度によって表面温度が変わってくるため
温度制御は必ずしなければいけません

そこで、当社で取り扱っている温度制御装置の紹介をします。


 1、サーモスタット(温度一点固定型)
写真
 【特徴】
コストが安い

コンパクト
 サイズ(t6 × 20 × 35mm)

ダブルプロテクト
 温度ヒューズが標準装備で安全性がさらに向上

保ちたい温度を選択
 20℃~100℃まで選択できる
(40℃~80℃までは5℃刻みに、20℃~40℃・80℃~100℃までは10℃刻みで在庫を持っているため柔軟に対応可能。また、その他の細かい温度選択や特注にも対応できます)




 2、温度センサーと温度コントローラー(温度任意変更型)

 【特徴】
電子的に温度制御
 種類が多く、お客様の用途に合わせてピッタリなものを提案します。また要望があれば特注品も対応可能です。

温度センサーと温度コントローラーがセット
 温度センサーは3種類(熱電対・サーミスタ・白金)取り扱っております。

 ※ご要望に応じてヒーターにセンサーをお取り付けします。



取り扱い各種 温度センサー
   熱電対  サーミスタ測温体 白金測温抵抗体 
 写真  写真  写真  写真
 概要 2種類の金属から生じる温度差(熱起電力)を利用して、測定したい箇所の温度を知ることができる。 金属酸化物や半導体などの電気抵抗が温度で変化することを利用して温度を測定する。 基本的に熱電対と同じ原理の測定方法だが、素材にきわめて純度の高い白金線を抵抗体としてるため精度が高い。
 長所 ・コストが安い
・高温まで測定可能
・温度測定範囲が広い
・熱応答が早い
・振動・衝撃に強い
・熱応答が早い
・リード線の抵抗の
 誤差が小さい
・精度が高い
 短所 ・測温抵抗体と比較すると測定精度に劣ります ・温度測定範囲が狭い
・振動・衝撃に弱い
・コストが高い
・熱応答が遅い
・振動・衝撃に弱い
・リード線の抵抗の
 影響を受けやすい

 温度センサー人気ランキング


1位 熱電対
2位 サーミスタ測温体
3位 白金測温抵抗体

熱電対は当社の中で一番人気です。
理由として、コストパフォーマンスが一番優れているからです。



取り扱い各種 温度コントローラー
 型式  DG2N-100  MET3  MTCS
 写真  温度コントローラー  温度コントローラー  温度コントローラー
 特徴  操作性○、コンパクト  電源スイッチ付  PID制御、無接点リレー(※)
 温度 -40℃~200℃   -40℃~140℃   -40℃~200℃ 
 温度
センサー
 熱電対  サーミスタ測温体  熱電対、白金測温抵抗体
 型式  MET2  E5LD-6  TC-1N
 写真  温度コントローラー  温度コントローラー  温度コントローラー
 特徴  コンパクト(名刺サイズ)  ローコスト、コンパクト
制御出力3A
 タイマー機能付
 温度  -40℃~140℃   -20℃~60℃   -40℃~200℃ 
 温度
センサー
 サーミスタ測温体  サーミスタ測温体  熱電対
 型式  TKT-44(特注品)  METD  EC-1
 写真  温度コントローラー  温度コントローラー  温度コントローラー
 特徴  多連式、PID制御
無接点リレー
 ダイヤル式
コンパクト(名刺サイズ)
 ダイヤル設定
 温度  -40℃~200℃   0℃~60℃   -20℃~100℃ 
 温度
センサー
 熱電対、白金測温抵抗体  サーミスタ測温体  熱電対

(※)
PID制御とは・・・温度制御の種類の中で最もよい制御特性が得られる。
要は、温度設定誤差が非常に少ないことが期待できます

無接点リレーとは・・・半導体リレーを用い物理的な接点を使わずに回路をon/offします。
要は、寿命が長持ちします
ちなみに無接点リレーの反意語は有接点リレーといい、金属接点が物理的に接触したり離れたりする方法です。


結局、何で温度制御すればいいの??


【結論】
コストを抑えたいかたは・・・サーモスタットがおすすめです。

温度制御を目で確認して手軽に任意温度設定をご要望の場合は・・・温度センサーと温度コントローラーのセットがおすすめです。




シートヒーターの寿命


ここまで様々な視点から安全性を説明してきましたが、いくら安全でもシートヒーターの寿命はいつか必ず来ます。
そこで当社が今までの実績からみた、シートヒーターの寿命を説明していきます。


 1、シリコンラバーシートの寿命

シリコンラバーヒーターの絶縁材料にはシリコンラバーシートを使用しております。
このシリコンラバーシートの寿命は熱的要因に左右されます。
シリコンラバーシートの熱劣化 参考データー
グラフ 熱的要因としては、周囲温度、運転温度によるシリコンゴム絶縁物の熱劣化が挙げられ、当社ヒーターに使用のシリコンラバーシートの熱的寿命特性を右図に記載しています。
同特性から 200℃連続使用の場合、寿命は 100,000 時間(約11年)程度と推測できます。

当社シリコンラバーヒーターを使って頂いているお客様から
10年以上変わらず使っているよ」という声をよく聞きます。
もちろん10年以上保証する限りではありませんが、そのような実績が多数あります。

(※注意点※)
右図のデータは一実験結果であり、保証値ではありません。





 2、シリコンコードヒーターの寿命

アルミ箔ヒーターに使用する発熱線はシリコンコードヒーターです。
そのシリコンコードヒーターの寿命に関して説明します。
シリコンゴムの熱劣化 参考データー
グラフ右図はシリコンコードヒーターに使われるシリコンゴムの推定寿命を表したグラフです。
使用温度が上がるにつれて経過日数(推定寿命)が短くなっていきます。

例えば使用温度が「182℃」連続使用の場合。
経過日数はおよそ2000日(約5年)が推定寿命だと計算できます。

結論として、使用温度が高くなれば推定寿命が短くなる。使用温度が低くなれば推定寿命が長くなる傾向があることが分かります。



(※注意点※)
こちらのグラフは決して保証値を表すものではなく、一測定例です。お客様の使用環境によっては推定寿命が長くも短くもなります。

また、アルミ箔ヒーターの材料に両面テープを使用していますが
こちらの耐熱温度は120℃なので実験例の182℃ではご使用はできません。

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